リーグワンで史上初の2連覇を達成したブレイブルーパス東京の初代社長を務めた荒岡義和さんの社長退任が発表された。
ラグビーとはまったく無縁のインフラ事業を歩んできた社長ながら、リーグワンで最初の連覇へチームを導いた。RUGBYJapan365読者のみなさんに、リーグワン黎明期をリードした異色の社長の退任インタビューをお届けする。
社長就任は「人事異動の通達でした(笑)」

荒岡義和氏
――荒岡社長、このたびは4年間の社長業を終えて退任されるとのこと、本当にお疲れさまでした。
「ありがとうございます」

7月14日のシーズン総括会見で社長退任を発表した
――改めて、ブレイブルーパス東京の社長に就任したときのことを教えてください。それまではインフラ畑で、ラグビーとは縁がなかったと伺いましたが、どんな打診を受けられたのですか。
「ずっと社会インフラ事業畑をあるいてきました。たとえば、防衛庁が六本木から市ヶ谷へ移転するときに一帯の電気設備を入れたり、京成電鉄のスカイライナーの線路沿いに全長10kmという日本最長のメガソーラーを設置したり、そういう仕事をして、ブレイブルーパスに来る前は、分社化した当時の東芝インフラシステムズ(株)の中部支社長をしておりました(注:同社は現在再び東芝本体と一体化している)。
そして2021年に役員に呼ばれて、今度ラグビー部が法人化するから、そこの社長をやれと。打診も何もない、人事異動の通達でした(笑)。私自身はそれまで、スポーツにまったくかかわったことがなくて。あまりにも畑違いで『ほかに人がいらっしゃるんじゃないですか?』『私じゃないでしょう』と答えたことを覚えています。でも『会社を作って経営することになるのでそこを任せたい』と言われて、はいもいいえもなく決まってしまいました」